AM19ヴェント強化

ヴェント機能について

運転中の背中や腰、お尻にかく汗は不快なだけでなく、身体を冷やして披露を早めたり腰痛の原因になることもありますが。

レカロではシートの背面と座面に電動ファンを内蔵して、湿気を強制的に排出する「レカロ・ヴェント」というシステムを開発して、売りのひとつとしています。

コンフォメドから始まったこのヴェントシステムは、その後Dシリーズに引き継がれ、AM19シリーズ でも「-JC」「-DC」モデルには、レカロヴェントの機能がついています。

AM19は、背面・座面共に8cmファンにより湿気を排出するようになっています。

座面はシェルの下にファンむき出しでついていますので、ヴェントが効いているのを実感出来ます。

なぜ背面ヴェントは効かないのか?

しかし背面はファンが回っている音がするものの、気のせい程度しか効きません。

レカロとしては、最初の画像のように、背面の上部から吸って下から排出するようにしたかったのだろうと思いますが、閉鎖された空間の中の空気を「ただかき混ぜているだけ」になっています。

背面の下側の排出口に手をかざしてみても、かすかに空気が動いている…かも?という程度です。

ヴェント強化方法 ~シロッコファンへの換装~

純正の8cmプロペラファンから、シロッコファンへと置き換えるのが改造のキモです

取り外した、純正ファンと並べてみます。

なぜ「シロッコファン」を使うのか?

なぜシロッコファンを使うのかと言いますと「静圧が高い」からです。
静圧とは簡単に言うと「空気を送り出す能力」のことです。

空気を吐き出すときにダクトや装置に抵抗が発生しますが、この抵抗を押しのけて風を送る力のことを「静圧」と言います。

通常のプロペラファンは「風量」はあるのですが「静圧が低い」ため、排気の時に抵抗があると極度に風量が減少してしまいます。

これがAM19の背面ヴェントが効かない理由です。

座面ファンはファンが開放されているため排気の抵抗は無く問題ありませんが、背面側はほとんど塞がれていますので圧力を高められない8cmプロペラファンでは排気できません。


キッチンの換気扇でも、壁に直接設置できる戸建などは プロペラファンが使われていますし、建物の中心にキッチンがあって ダクトによって換気するようなマンションではシロッコファンが使われていることからもわかります。

どちらが優れているという事ではなく、適材適所ということです。

Dシリーズの背面ヴェントについて

Dシリーズなどでは、はじめから凝った作りのシロッコファンが用いられています。

専用品で見るからにコストがかかっていそうですね。

背面の左右から吸って、裏側の左右ダクトを通して確実に排気できるようになっています。

コストがかけられるDシリーズならではですが、排気口に手をあてると風が出ているのがはっきりと分かります。

ちなみにDシリーズでも座面は8cmファンです。比べればAM19の方が効きますが、十分体感出来るレベルです。

シロッコファン取付

本題に戻って、さっそくシロッコファンを固定します。

このままでは、純正の「ただその場の空気をかき混ぜているだけ」と変わりませんので、ダクトによって外に直接排出できるように加工します。

シートの中に空気が漏れないように、排出口まで直接ダクトで導くように加工していきます。

外から見るとこんな具合です

組み上げて完成です。

ファンを回してみると、排気口から5cmほど離れた場所でも空気が送られてきていることがはっきりと分かります。

手間はかかりますが効果は絶大で、座面と同様に背面もヴェントが効いているのが体感できるようになりました。


料金は、¥15,000 です。(クリーニング同時の場合)

JC,DCを使っているけど、いまいち背面のヴェントが効かないと感じておられる方は、是非一度お問い合わせ下さい。